Interwall/ANCLとは? Interwall

 

 

至近距離無線ネットワーク活用型コラボレーションシステム

 

(株)情報数理研究所 斉藤隆之

 

 

Interwallは、メディアアーティストの安斎利洋氏と中村理恵子氏による「連画」というメディアアート活動と、 斉藤隆之((株)情報数理研究所)の分散協調型ネットワーク技術の融合で生まれた至近距離無線ネットワーク活用型 コラボレーションシステムである。「連画」の詳細については、 http://www.renga.com を参照していただきたい。

          

「連画」をネットワーク上で実現するためのシステムとして1998年に「The Wall」が開発され、小学校で試用された [1]。「The Wall」は、LANで接続された10台ほどのPCが1台のサーバーを介することによりひとつ の大きな円筒壁面(Wall)を共有していて、子供たちは、この壁面の思い思いの区画を 陣取り(ロック)して絵を描くことができる。絵を描き終えて ロックを開放すると、他の子供がその絵の上に重ね書きする形で描き加えることができる。油絵で絵の具を重ねて ゆくようにであるが、The Wallはペイントグラフィックスシステムなので透明度のある画像を重ねてゆく ことができるので多彩な表現ができる。こうして、お互いの描画が干渉しあいながら壁面全体の絵が 発展してゆく。

          

1999年末に、この連画、The Wallと分散協調型ネットワーク技術が邂逅して、「Interwall」の開発が はじまった[2]。 Interwallには、The Wallのコンセプトを継承しながらつぎのような新しい コンセプトと技術が盛り込まれることとなった。(図1)

  • 無線LANを搭載したノートPCで使うことができるため、連画コラボレーションのメンバーは 自由自在に動き回ることができる。

  • サーバーが不要。いつでも、どこでも、管理者なしに、各自のノートPCを持ち寄ればコラボレーション ができる。

  • メンバー同士が近づけば壁面を共有でき、離れれば共有が解かれる。メンバーの移動に対してシステムは リアルタイムにシームレスに追従する。

  • 至近距離に集まったメンバーで壁面を共有して連画コラボレーションができ、メンバーの新規参加と 離脱は随時にシームレスに可能である。

  • 至近距離だけではなく、インターネットを介して遠くのメンバーともコラボレーションができる。

  • 壁面には、ペインティングだけではなく、デジカメなどから取り込んだ画像をクリッピングなどの 加工を施して貼り付けることができる。さらにその上にコメントやペイントを重ねてゆくことができる。 (マルチメディア共有操作環境)

  • ノートPCだけではなく、PDAもターゲットプラットフォームとすることを目指す。
          

 

 

図1 Interwallの概念図

 

 

          

[1] 財団法人マルチメディアコンテンツ振興協会(MMCA) コンテンツ制作支援事業に よる。
[2] 情報処理振興事業協会(IPA) 情報ベンチャー事業化支援ソフトウェア等開発事業 による。

          
以上

  

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